訪問入浴は、介護保険制度の給付対象となって広がったサービスです。
ご自宅に移動式浴槽を持参して、安全に入浴を行ってもらうサービスです。
訪問入浴看護師の仕事内容
訪問入浴は、介護士2名と看護師1名の3名で行います。
移動式の浴槽を持ち運ぶので、移動は車です。
訪問入浴業者によって違いはありますが、車の運転、浴槽の移動、入浴介助は介護士が行います。
介護士が浴槽移動や入浴準備を行う間に、看護師は入浴前の健康チェックを行い、入浴可能かどうか判断します。
利用者さんの浴槽移動は、主に介護士が行いますが、場合によっては看護師も介助に加わります。
洗身、洗髪は主に介護士が行います。(看護師が一緒に介助する場合もあり)
看護師は、入浴後に全身のチェックを行い、医師の指示を元に、ガーゼ交換や軟膏塗布します。(新たな創傷があればケアマネジャーへ報告します)
入浴後の体調変化がないか確認して退室します。
訪問入浴の時間は一時間以内なので、一日に5~7件の訪問入浴を担当します。
訪問入浴看護師のメリット
・日中の仕事で、残業はほとんどない
・給与は高め
・バイタル測定がメイン
・喜んでもらえる事が多い
・じっくり関われる
仕事は日中のみ、残業少ない
訪問入浴は日中のみで夜間はありません。
また、入浴時間が決まっているので残業はほぼありません。
記録類も簡単な形式のものが多いです。
給与は高め
正社員、パート・アルバイトどちらのタイプでも募集はあります。
訪問入浴業者によってかなり差がありますが、給与水準は高めです。
しかも、移動時間も給与に含まれるので、かなり高給与です。(一件毎の成果報酬の所もあります)
医療的関りは少ない
訪問入浴での看護師の仕事内容は、バイタル測定、体調管理が主な仕事です。
急変のリスクはありますが、入浴による状態変化がない限り、医療的な関りは少ないです。
じっくり関わる事が出来、喜ばれる
訪問入浴の時間は利用者さん、利用者家族との時間ですから、じっくりと関わる事が出来ます。
そして、入浴を通しての関りは距離感が近くなりやすく、深い話になりやすいです。
また、家族では入浴介助できない利用者さんですから、喜ばれる事が多い仕事です。
訪問入浴看護師のデメリット
・決まった時間内で終わらせる為に、手際よく動く必要がある
・体力的にきつい
・介護士と折り合いが悪いと働きにくい
・利用者さん、利用者家族に受け入れてもらえないと成り立たない
手際よく動き、時間管理が必要
家族が入浴介助できない利用者さんですから、麻痺や拘縮があるケース、寝たきりで全介助のケースなど、重症度が高いです。
ベッドと浴槽間の移動や行為動作一つ一つが結構大変なので、手際よさが求められます。
体力的にきつい
先ほど記載の移動介助、更衣介助は重介助である事が多いです。
また、浴槽を置ける場所が狭い空間であれば、蒸し風呂状態になるので、特に夏場などはサウナ状態で汗だく、なんて事もあります。
中には車移動がしんどいという人もいますね。
介護士と折り合いが悪いと働きにくい
訪問入浴は介護士2人(基本は男性1人、女性1人)、看護師1人の3人セットです。
協力しないとスムーズに入浴介助できないので、合わない人と組まなければならない時は、仕事に影響が出ます。
利用者さん、利用者家族に受け入れてもらえないと成り立たない
スタッフだけでなく、利用者さん、家族に受け入れてもらえないと、断られる事もあります。
「家に入ってきて、移動するたびに、あちこちジロジロ見るし、母に愛情をもって関わってくれている感じがしないので、他の業者に変えてもらえませんか」
これは、私がケアマネをしている時に、訪問入浴を利用している家族さんから言われた事です。
利用者さんが生活している、利用者さん達の居住空間に訪問させて頂く、という事の難しさを改めて感じました。
訪問入浴看護師に向いている人
・高齢者が好きな人
・在宅看護に興味がある人
・誰とでも合わせられる人
高齢者が好きで、愛を持って接する事が出来るのであれば、喜んでもらえる仕事なので、満足度が高いです。
3人セットで訪問入浴を提供し、移動の車の中でも一緒なので、誰とでも上手く合わせられる人は向いていると言えます。
訪問入浴看護師の求人の探し方
訪問入浴業者によって、看護師の担当する役割が違いますので、求人に応募する前に必ず確認しましょう。
また、訪問入浴業者によって、給与設定に大きな差があるので、こちらも吟味して選ぶ事をお勧めします。
訪問入浴看護師の求人数が多いのは【MC─ナースネット】と【ナースパワー人材センター】です。
『訪問入浴看護師 求人』と検索すると、上記のサイトがヒットします。
ホームページ上に沢山求人情報が載っていますので、比べて情報収集してみて下さい。
※看護師が病院以外で働ける場所は、他にも沢山ありますので、こちらもどうぞ。
病院以外で働くという選択~看護師の資格を活かす32の働き方~
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